六甲山|登山コースガイド
六甲山は関西のランドマーク的な存在で、かつては神戸の外人居留地に住む欧米人が乱開発を行い禿山状態となっていましたが、現在は緑豊かな姿をとりもどしています。
日本ではじめて西洋式の登山装備(ピッケルとアイゼン)で登山が行われたのも六甲山です。3人の外国人が西洋式の装備で登山しています。
六甲山は巨大な花崗岩の塊であるため、雨水が岩に濾過されミネラル分の多い美味しい水が湧き出すことでも知られています。六甲山の山腹には至るところに美味しい湧き水があり、登山者の喉を潤してくれます。また灘を酒所にしたのもこの湧き水のお陰です。
水つながりの逸話として、六甲山の北側(有馬温泉の付近)では、昔から毒水と呼ばれる水が湧き出していました。その水に触れた虫や鳥が死んでゆくのを見て昔の人は毒だと判断しました。
しかしそれは二酸化炭素を多く含んだ炭酸水(鉱泉)でした。この水は天然のサイダーとして現在は誰でも自由に飲むことが出来ます。
六甲山のおすすめ登山コース
六甲山最高峰 荒地山 甲山 摩耶山 菊水山 高取山 須磨アルプス
六甲山最高峰に登る
主な六甲山山頂へのルートは、【芦屋コース】【東灘ルート】【有馬ルート】の3つがあります。
【芦屋ルート】初心者コース
阪急芦屋川駅〜30(分)〜高座ノ滝〜40〜風吹岩(かざふきいわ)〜50〜本庄橋跡〜70〜六甲山最高峰
一番オーソドックスな登山コースは芦屋のお屋敷街から登るコースです。
登山口は阪急神戸線の芦屋川駅にあります。
所要時間約3時間
六甲山最高峰の登山|有馬ルート 初心者コース
有馬バスターミナル〜70(分)〜六甲山最高峰
このルートは六甲山の北側にある有馬温泉から登るルートです。
【東灘ルート】初心者コース
阪急岡本駅〜60(分)〜風吹岩(かざふきいわ)〜50〜本庄橋跡〜70〜六甲山最高峰
このコースは風吹岩(かざふきいわ)で【芦屋ルート】と合流します。
以上の3つのルートを組み合わせて六甲山登山を計画します。
六甲山の難所ルート|芦屋川から荒地山
阪急芦屋川駅−鷹尾山−荒地山
荒地山(あらちやま)標高549mは、阪急芦屋川駅から六甲山に登るルートで一番の難所と言われています。その名のとおり荒々しい岩山(「岩梯子」や「新七衛門ぐら」など)が登山者の行く手に立ちはだかっています。芦屋から約2時間ほどで到着するので、ちょっとした登山気分が味わえるルートとして人気があります。頂上からは神戸や大阪が一望できます。また6月末頃にはゆすら梅の花が登山者を迎えてくれます。
ファミリー向けの六甲ハイキングに!|甲山
甲山といえば宝塚から西宮周辺に地理感のある方でしたらすぐに思い浮かべることができる身近な山です。また戦国武将の兜を伏せたような形をしており、甲山という名前を知らない人でも一目でそれとわかります。標高は309mと比較的低い山です。甲山にはオリエンテーリングのコースがあり、多くの市民に親しまれています。
関西のランドマーク|摩耶山
阪急王子公園駅− 五鬼城公園登山口−摩耶山
摩耶山は標高702mあり、六甲山と並ぶ関西のランドマークとして知られています。かつては修験者の山として信仰の対象になっていました。標高が低いわりにはハードルの高い山と呼ばれています。新緑の季節から紅葉の季節まで多くの登山者でにぎわっています。また眺望が良いことから夜景スポットとしても有名です。ロープウェイもあるので下山はそちらを利用するという方法もあります。
簡単なハイキングでリフレッシュ|菊水山
鈴蘭台駅−菊水山
菊水山の標高は458mです。鈴蘭台駅からゆるやかな登山ルートというよりはハイキングコースに近いルートが菊水山の山頂まであり、登山で気軽にリフレッシュできると人気です。かつては大角木山という名前でしたが、楠正成を祀る神社湊川神社にちなんで、楠正成の家紋から菊水山と変更されました。この近くにはすずらん温泉などもあります。
六甲山西端の峰|高取山
高速長田駅−安井茶屋前広場−高取山
高取山は標高328m、六甲山系の一番西にあたる山です。麓の長田区には、タコ取り山という民話をはじめ、鷹を取る山など、さまざまな山名の逸話が残されています。長田区から往復1時間ほどの所要時間なので、健康のために毎日登山しているという人もいます。
変化に富んだ楽しいコース|須磨アルプス
山陽電鉄須磨公園駅−鉢伏山−鉄拐山−おらが山公園−栂尾山−横尾山−東山−山陽電鉄板宿駅
須磨アルプスは瀬戸内海に面した須磨公園駅から六甲全山縦走路を経て、途中から須磨アルプス方向へルートをたどる登山コースです。起伏のある変化に富んだコースが人気です。尾根越しに眺める瀬戸内海の絶景パノラマを楽しむことができます。
六甲山には無数の登山道がありますので、迷わないように登山マップを持参するようにしましょう。
また最近は六甲山系を縦走するトレッキングが盛んで、若者の間で走るスタイルが流行っていますが、六甲山は一般的に走ることを禁止しています。