雪山で必要なアンダーウェアとミッドウェア|冬の下着と中間着について|基本的な雪山ウェア
雪山を始める場合、最も重要といえるものが下着です。夏用の冷涼ウェアと違って、保温効果の高いものが必要になります。
中間着にもいくつか種類がありますので、使いわけを理解しましょう。
雪山での理想的な中間着とアンダーウェア
基本的な雪山のウェアの構成
登山のウェアは重ね着をするというのは基本です。
雪山でも同じで、たとえ厳冬であっても、分厚いダウンジャケットを羽織るのではなく、アウターシェルの下に何枚も重ね着をすることが重要になります。
基本的には以下のような構成になります。
@アウター(ハードシェル時折ソフトシェル)
Aインナーダウンまたはインサレーションシェル
Bフリースジャケット
Cフリースまたはアンダー厚手
Dアンダーウェア(肌着)
※5枚重ねというわけではありません。季節や状況に応じて4枚重ねになったり6枚重ねになったりです。
雪山はなるべく汗をかかないのが基本
雪山ではとくに、汗をかいてしまうと、その汗が原因で体を冷やしてしまいます。
アンダーがびしょぬれになるほどに汗をかくのは危険です。そのためには、体力はもちろんですが、雪山歩行でも疲れにくい歩き方を習得するのが良いでしょう。
そして、夏以上にウェア選びも重要になります。
雪山では夏山用のアンダーウェアを重ね着してもいいのか?
とりあえず初めての雪山の場合でも、アンダーウェアだけは、夏物を避けてください。
夏専用のアンダーウェアは、汗を外に逃がすときに体を涼しく保つような素材が使われています(クールマックスなど)
なので、汗をかいても体を温める冬用素材のアンダーウェアを用意しましょう。
余談ではありますが、筆者は肌着の下にファイントラックのベースレイヤーをつけています。汗をいち早く肌から逃がすと同時に保温性を高めてくれます。
アンダーは夏物よりも厚めの素材?
そして、夏物と違って冬物のアンダーウェアは分厚い生地になっています。
厚みは季節ごとに3段階くらいはあると思いますが、春先などの雪山では、厚手のアンダーウェアでは暑すぎることもあります。かといって、真冬は寒いので分厚いのがおすすめです。
素材は保温力のある化繊と、定番のウール、そして、いはまそのどちらの機能もいいとこどりした化繊+ウール混合素材も見かけます。
モンベル ジオライン
中間着の基本はフリース
中間着といってもジャケットの下には、1枚だけでなく何枚か重ね着しますよね。
アンダーウェアの次に着るものは、基本的にはフリースです。
このフリースも、まずは薄手もしくは中厚くらいのものが良いでしょう。
おすすめはフロントジッパーのあるプルオーバー系。
バラクラバ付きのフリースなどもありますがこれは機能的です。
さらにその上からジャケット系のフリースがあれば万全です。
インナーダウンと化繊ジャケットの中間予備着
中間着として、そして予備の保温着としてインナーのダウンもしくは化繊インサレーションと呼ばれる中綿入りジャケットも必携といえます。
ジャケットの下に着る用で、朝いちばんの出発の時や、稜線で暴風の時などは、これらの中間着が活躍してくれます。
フリースとの違いは、@まず風を通しにくくしてAジャケット内の空気の流動を防ぎ保温力を高めてくれます。
フリースでは補えない保温機能がインナーダウンにはあります。
ただし、汗を外に出しにくく、ダウンの場合は濡れると保温力が落ちてしまいます。
気温が高かったり無風の状態での登りでは、むしろ暑くて不適ですので、ザックから出し入れすることが増えるかもしれません。