軽アイゼンでどのくらいの山に登れるのか!?
冬山は怖い!という人でも、登山が好きなら、軽アイゼンくらいは持って行って、冬の山歩きを楽しみたいと思うものです。
でも、どのくらいまでの山なら大丈夫なのか、歩けるのか?と思う方もいるかもしれません。ここでは、軽アイゼンで歩ける山をご紹介します。
軽アイゼンでも立派な雪山!注意するに越したことはない
冬山はやらないけど、軽アイゼンで歩きたい、と思っている方は多いでしょう。
軽アイゼンとは、簡易式アイゼンのことで、爪が4本から8本あり、足の裏につける金具のことです。
本アイゼンとの大きな違いは、つま先側に蹴りこむ爪がついていない、ということです。
つまり、急傾斜でも足裏を地面につけて登らなければならないのが軽アイゼンなのです。
軽アイゼンで氷の斜面は登れない
前爪がない軽アイゼンでは蹴りこむことができないので、当然急斜面でも氷の斜面は歩くことが不可能です。
雪の積もったような斜面なら足場を固めながら登ることができます。
4本爪より6本爪・8本爪を選ぶ
軽アイゼンといっても、白馬大雪渓でレンタルされているような4本の「無いよりマシ」っていうものから、かかとまでしっかり踏み込める8本爪まで様々です。
基本的には6本爪をおすすめします。
4本爪のものは、ほぼ土踏まずの部分に爪をつける形となりますが、だいたい土踏まずで地面を歩くなんてことは歩き方がかなり悪くなってしまいますし、使いにくいでしょう。
8本爪まであれば、下山のときもかかとの爪が効きますので非常に安定します。
あとは、重さの問題なのですが。
軽アイゼンの見方はストック
なんといっても、雪のある山ではストックが大活躍です。
軽アイゼンとダブルストックのコンビネーションこそ、雪山低山を楽しむアイテムです。
ストックは、スノーバスケットに変更しておきましょう。
軽アイゼンで行ってはいけない山
軽アイゼン装備ではいってはいけない山というのは、滑落する恐れのある山です。つ
まり、多くは森林限界を超えるような樹林帯の無い稜線のある山ということになります。
当然、風のリスクや雪崩のリスクも高まりますので、本格的な雪山装備が必要です。
前爪があるアイゼンがないと斜面にも対応できなくなりますので、登ってはいけません。
それから、森林地帯でも、雪崩のリスクがあるような山は注意が必要です。しっかりと情報収集が必須となってきます。
軽アイゼン・ストックで歩ける山
上記のことから、森林限界のある、積雪の少な目の山ならたいてい大丈夫といえます。
関東周辺でいえば1000mクラスの山であればほぼ問題はないでしょうし、2000mクラスでもゆるやかで雪崩のリスクも少ない北八ヶ岳などのルートを選べば十分に楽しめますよ。
軽アイゼン装備で山に入る時の注意点
注意するべきことは、天気や装備といったものは当然です。
とくに寒さに対応した服装、そして、保温ポットやカイトなど温めるアイテム。
行動食は、凍らないものを選ぶ
おにぎりなど水分の多いものは凍りやすいので、ドライ系の水分が少ないものを選びます。
ペットボトルのザック横挿しは厳禁
ペットボトル自体があまりよくないのですが、外につけておくと、飲み口の部分から凍ってきます。
凍る可能性のある食料や飲料はなるべくザックの背中側にいれておきます。
雪が降るとルートが変わる
降雪によって夏道が消えてしまいます。それによってルートが不明瞭になったり、ヘンなところにトレースが残っていたりします。トレースは歩きやすいですが、ただしルートであるかどうかは別です。明らかに怪しい場合は引き返すなどしたほうがいいでしょう。
寒さは手足から始まる
寒さ対策として重要なのは、手足の末端と肌の露出部です。つまりグローブやバラクラバ・マフラー・ネックウォーマーなどは確実につけて、肌をださないようにします。
手袋はかならず2重にしておき、薄い手袋でも作業ができるように癖をつけておきます。(手袋をはずしてはいけません)
靴は、夏用よりも厚い靴下を履くため、足の指などが圧迫する可能性があり、そうなっては凍傷の原因にもなってしまいます。冬シーズン用に、革製など少々寒さに対応できるワンサイズ大きめの登山靴を揃えておくのが賢明です。
日焼け止めとリップ
とくにリップクリームは必須です。唇が・・・
金属は身に着けない
腕時計や金属縁のメガネはつけないほうがいいでしょう。金属に触れている部分から凍傷にかかりやすくなります。
スマホの撮影はやめる
スマホはタッチパネルなので、手袋を外す行為をしてしまいがちです。タッチパネル対応のグローブですら、雪山では機能しないこともあります。そして、なにより、雪の中でスマホを落としたら、見つけるのに大変です。
多くの人は便利なスマホを不便そうに使っています(笑)